オウル オウルは、ICTとSTEAM教育を幼児期から積極的に導入している革新的な都市です。「デジタル・アトリエ」と呼ばれる学習環境では、OsmoやTinkercadなどを使って、子どもたちが音編集、コーディング、3Dプリントなどに触れながらテクノロジーに親しんでいます。具体的な活動には、ScratchJrによるストーリーボード作成、スマートボードを用いたインタラクティブな物語制作、LittleBitsを使った電子回路づくりなどがあります。オウル大学および「STEAM in Oulu」ネットワークと連携し、メディアリテラシーやテクノロジー倫理に関する教育プログラムの開発が進められています。また、センサーを用いた「スマートガーデン」では植物の成長を記録しながら、自然とテクノロジーを融合させた学びが展開されています。EDUCAREモデルに基づき、学びとケアの両立を図る教育が行われ、創造性とデジタル市民性を育てる先駆的な都市です。

Jyväskylä Jyväskylä is Finland’s educational research capital, with early education programs shaped by the University of Jyväskylä’s faculty of education. Local kindergartens integrate research-based practices emphasizing emotional development and nature exploration. Specific activities include daily nature excursions, observation journals for forest findings, and “quiet corners” for self-regulation and mindfulness. The TRACE research group studies transitions in early childhood, and many local institutions apply their findings by creating “transition portfolios” that document each child’s learning journey across stages. Forest kindergarten models, common in the city, feature storytelling in nature, shelter-building, and foraging walks to promote autonomy and environmental respect. Professional development is research-driven, and teachers are often involved in university-led projects. Inclusive approaches include peer-buddy systems and special support plans. Jyväskylä’s holistic model blends outdoor learning, developmental psychology, and inclusive practice to nurture curiosity, empathy, and resilience.

ユヴァスキュラ ユヴァスキュラは、フィンランドの教育研究の中心地として知られており、ユヴァスキュラ大学の教育学部が主導する実践的な研究成果が地域の幼児教育に活かされています。地域の保育施設では、感情の発達や自然を通じた学習を重視した教育実践が行われています。代表的な活動には、日々の自然探検、森の観察日記の作成、静かな「自己調整コーナー」でのマインドフルネス活動が含まれます。TRACE研究グループによる移行期に関する研究に基づき、「トランジション・ポートフォリオ」などの取り組みも実施され、子ども一人ひとりの学習の軌跡を丁寧に記録しています。森林型幼稚園では、自然の中での物語活動、シェルターづくり、植物採集などを通して自主性と環境意識を育みます。包括的なアプローチと研究に基づく教育実践により、ユヴァスキュラは探究心・共感性・回復力を育てる理想的な学びの環境を提供しています。