ベルリンは、子どもたちへの教育を「社会の基本的な権利」として深く位置づける都市です。2018年8月より、1歳以上の子どもに対して保育料が完全無償化されました(ベルリン市教育局「Kostenfreie Kita」施策)。これにより、経済状況に関わらず、すべての子どもたちに教育の機会が開かれています。
また「ベルリン教育プログラム(Berliner Bildungsprogramm)」により、言語習得のみならず、創造性や社会性の育成にも力が注がれています。多様性を重視するベルリンでは、ドイツ語と英語、ドイツ語とトルコ語のバイリンガル教育も盛んです。
さらに「キタ・ソーシャルワーク(Kita-Sozialarbeit)」を通じて、幼稚園に社会福祉士が常駐し、困難を抱える家庭をサポートしています。
ベルリンの幼児教育は、子どもたちの学びを知識だけでなく、心の成長にも重きを置く全人的なアプローチです。すべての子どもが、その可能性を存分に伸ばせる環境づくりに取り組む姿勢は、私たちにとっても大いに学ぶべきモデルです。