バスク地方最大の都市ビルバオは、スペイン全国の「幼児教育(Educación Infantil)」制度に基づきながらも、強い地域アイデンティティを反映した教育モデルを展開しています。
3〜6歳の第2サイクルは無償で提供され、情緒、言語、認知能力の発達が教育の柱となっています。
ビルバオでは「モデルD(Modelo D)」と呼ばれる教育体系のもと、バスク語(Euskara)を主言語とするバイリンガル教育が推進されており、幼児期からバスク文化への誇りとスペイン語との両立を図っています。
さらに、バスク政府は「ヘジベリ2020(Heziberri 2020)」という教育改革計画を推進し、子ども主体の学び、自然体験型教育、家族参加型学習の強化に力を入れています。
言語文化の継承と、自由で探究心に満ちた心を育むビルバオの教育アプローチは、子どもたちが深い根を持ちながら、広い世界に羽ばたくための確かな土台を築く手本といえるでしょう。