フランス第2の都市であり、地中海に面した大港湾都市マルセイユは、幼児教育においても独自の課題と機会を抱えています。全国共通の「エコール・マテルネル(école maternelle)」のカリキュラムに沿い、言語発達、社会性、創造力の育成が基本方針です。
しかし、マルセイユは社会的多様性と経済格差が特に大きい都市であるため、「優先教育ネットワークプラス(REP+)」の対象地域が多く、教育機会の均等化に向けた特別支援体制が強化されています。
また、「芸術文化教育プログラム(Parcours d’Éducation Artistique et Culturelle)」にも積極的に取り組み、幼少期から芸術・文化に触れる機会を提供することで、社会統合と子どもたちの自己表現力の育成を図っています。
さらに、マルセイユ特有の海辺の自然環境を活かし、屋外学習を重視する園も多く見られます。
すべての子どもに、豊かで意欲を育む教育環境を届けようとするマルセイユの取り組みは、私たちの理念にも深く響くものです。